株式

2022.07.04

株のスクリーニングで、効率的に銘柄を絞り込もう

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株式投資は、証券取引所(金融商品取引所)に上場している株式の中から自分が投資する銘柄を選定することから始まります。しかし、上場企業の数は3,700を超えており、その中から自分の目的に合わせて投資対象を絞っていくことはなかなか簡単ではありません。この記事では、銘柄選びの方法のひとつであるスクリーニングについて解説します。

株のスクリーニングとは

スクリーニングとは、指定した条件に合致する対象を検索し、抽出することです。

株のスクリーニングは、銘柄(条件)検索とも呼ばれ、証券会社などが様々なスクリーニングツールを提供しています。

スクリーニングツールは、あくまでも数多くある銘柄を異なる条件により抽出する道具であり、抽出結果の銘柄を分析して選定するプロセスが後に続きます。スクリーニングの抽出結果を、数字の大きい順に並べて上から選ぶのは楽ですが、抽出された銘柄が必ずしも投資対象になるとは限りません。

自分自身で条件を設定するためには、株式投資の基礎とスクリーニングの用語をしっかりと理解しておく必要があります。

銘柄の抽出方法

ここでは、ネットでもよく紹介されている抽出方法を3つ紹介します。

時価総額の大きい銘柄を探す

時価総額の大きな銘柄(大型株)は、比較的取引量も多く、流動性が高いので、一般的に取引がしやすいと言われています。

一方、中型株や小型株は、割安感や成長余地が残っているケースも多く、ある程度の売却益を求める場合は、中型株、小型株への投資を考えてみてもいいでしょう。

配当利回りの高い銘柄を探す

配当利回りとは、株価に対する一株当たりの配当金の割合のことです。

配当利回りの高い銘柄を購入すると、保有期間中は配当金を受け取ることができ、資金流入による株価上昇で売却益も期待できます。日本では超低金利時代が続いており、配当利回りの高い銘柄に資金が流入する傾向にあります。

出来高が急増している銘柄を探す

出来高が急に増えるということは、株式市場に影響を与えるイベントやニュースがあったと考えられます。株価が上昇しているのか下落しているのか、そしてそのトレンドは継続すると予測できる要因があるのか。

出来高に着目して銘柄を探す場合は特に、スクリーニングの抽出結果に基づいて投資判断の材料となる情報収集をすることが大切です。

抽出した銘柄の分析方法

スクリーニングで抽出した銘柄をさらに絞り込むためには、ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析を活用します。

ファンダメンタルズ分析

ファンダメンタルズ分析とは、企業の財務状況や業績などから、企業の本質的な価値と市場価格を比較する方法です。株価の変動に直接影響を与える要因―株価の割安感、経営の健全性、成長余地などを分析します。

ファンダメンタル分析で使用する代表的な株式指標には、PER、PBR、ROEなどがあります。

PER Price Earning Ratio: 株価収益率 = 株価 / 1株当たり純利益
PBR Price Book Value Ratio: 株価純資産倍率(倍) = 株価 / 1株当たり純資産
ROE Return On Equity: 自己資本利益率(%) = 当期純利益 / 自己資本 x 100

テクニカル分析

テクニカル分析とは、過去の株価をチャートから分析する手法です。大きくトレンド系のテクニカル分析とオシレーター系のテクニカル分析に分けられ、市場の全体的な方向性を分析するトレンド系の分析を活用すると、チャートからトレンドやパターンを視覚的に分析し、将来の株価を予測することができます。

相場の変化の大きさを分析するオシレーター系の分析を活用すると、買われ過ぎや売られ過ぎなどの投資家心理(トレンドの強さや過熱感など)を分析することができます。

銘柄選別はスクリーニングツールを活用して、銘柄分析に時間をかけよう

スクリーニングツールを活用すると、数多くある銘柄の中から投資対象の候補を抽出するプロセスが効率化されます。株式投資の基礎とスクリーニングの用語を理解して、様々な条件を設定してみて下さい。

選別作業を効率化して、銘柄分析をしっかり行うことで、株式投資の経験値を上げていきましょう。

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