「2024年 夜間取引の売買代金トップ3×3」を発表
私設取引システム(Proprietary Trading System、以下PTS)の運営を主軸に金融サービスを展開するジャパンネクスト証券株式会社(本社:東京都港区、代表取締役CEO:山田正勝)は、「2024年 夜間取引の売買代金トップ3×3」を発表いたします。2024年の夜間取引市場で売買代金が多かった日のトップ3とその日の銘柄トップ3をランキング形式で発表するとともに、その理由や夜間取引市場を活用するメリットを解説します。 ※2025年1月時点/PTS(私設取引システム)の売買代金において/当社調べ
ジャパンネクスト証券は、PTSの運営に特化した証券会社です。PTSとは、取引所を介さずに株式などの有価証券の売買を成立させる取引システムのことで、東証をはじめとする取引所と同様に、投資家の皆様に取引の機会を提供しています。
国内で唯一、夜間取引が可能なPTSを運営しているジャパンネクスト証券は、2023年8月14日より夜間市場の取引時間を23時59分から翌朝6時まで延長し、日本株式市場の活性化に寄与してまいりました。また、ニューヨーク証券取引所が、取引時間を1日22時間へ延長する計画を2024年10月に発表しました。知名度・人気ともに高い米国株式に注目している日本の投資家にとっては、さらに夜間取引へのニーズが高まることが予想され、ますます夜間取引の存在が身近になりつつあります。
この度、1年の振り返りとして、2024年の夜間取引で何が起こったのか、夜間取引を活用することでどのような効果が得られたのか、公益社団法人日本証券アナリスト協会認定アナリストSBI証券 投資情報部長 鈴木 英之氏に解説していただきました。
夜間取引市場をチェックすることで、投資家皆さまにおかれましては、損失の回避や利益の確保の実現が期待できます。ぜひ夜間取引が可能なPTSをご活用ください。
■第1位:9月27日(金)夜間の売買代金:227億円
<内訳>
順位 |
コード |
銘柄名 |
売買代金 |
割合 |
市場・商品区分 |
1 |
1570 |
NEXT FUNDS日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信 |
¥3,120,460,528 |
13.8% |
ETF |
2 |
7011 |
三菱重工業 |
¥1,282,355,490 |
5.7% |
プライム |
3 |
1357 |
NEXT FUNDS日経平均ダブル・インバースインデックス連動型上場投信 |
¥1,193,522,863 |
5.3% |
ETF |
<考察>
9月27日は自民党総選挙の投開票日で、9人の候補者が立候補する乱戦状態になりました。14時過ぎに、高市氏と石破氏の「決選投票」になることが決まりました。
東証の取引終了時間が現在の15時半に延長されたのはこの年の11月5日(火)からです。自民党総裁選挙実施の時点では、15時が取引終了でした。決選投票で石破氏勝利が判明したのは、27日15時20分であり、通常の取引時間内には間に合っていませんでした。
9月27日の東京株式市場の通常取引は前日比903円高で終了。高市氏は金融緩和に肯定的とみられ、円安・株高が期待されることから、1回目に東証で同氏がトップの票を獲得すると、引けにかけて上昇が加速する展開(高市トレード)でした。しかし、通常取引終了後に、石破氏の勝利が決まったため、9月30日の取引で「高市トレード」の巻き戻しによる株価下落が予想されることになりました。9月27日の夜間取引は、30日の株価変動に備える動きが増え、「日経平均レバレッジ・インデックス」の取引が増えたと理解されます。30日に価格上昇が期待された「日経平均ダブル・インバース」の取引も膨らみました。
なお、第2位の三菱重工業(7011)は防衛関連株の主力とみられています。石破氏は防衛通として知られていますので本来であれば9月30日に上昇しても不思議ではありませんでした。しかし、証券会社の目標株価引き上げ等があり、9月27日まで6連騰していたため、利益確定売りも増え、30日の株価は反落しました。しかし、下落は短期間にとどまり、結局12月に年初来高値更新となりました。
このように、PTSでは通常取引後の外部環境急変に対応することが可能になります。
■第2位:8月5日(月)夜間の売買代金:222億円
<内訳>
順位 |
コード |
銘柄名 |
売買代金 |
割合 |
市場・商品区分 |
1 |
1570 |
NEXT FUNDS日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信 |
¥2,802,478,389 |
12.6% |
ETF |
2 |
1357 |
NEXT FUNDS日経平均ダブル・インバースインデックス連動型上場投信 |
¥2,095,757,560 |
9.4% |
ETF |
3 |
8316 |
三井住友フィナンシャルグループ |
¥1,717,469,270 |
7.7% |
プライム |
<考察>
8月5日の夜間売買代金は第2位ながら、第1位の日と大差ない大商いとなりました。この日は日経平均が通常取引時間中に過去最大の下げ幅を記録するなど、記憶・記録に残る日でもありました。
大きな契機になったのは7月31日における日米で対照的な金融政策の方向感の違いであると考えられます。この日、日銀は政策金利の追加引き上げを発表。これに対しFRB(米連邦準備制度理事会)は9月会合での利下げを示唆しました。これを受け、外為市場では急速に円高・ドル安が進みました。
円高や米景気悪化懸念等を嫌気する形で日経平均株価は8月1日975円安、8月2日2,216円安と下げた後、8月5日には投げ売り・狼狽売りを巻き込む形で、通常取引終値は4,451円安と過去最大の下げを記録しました。
歴史的な株価急落は、投げ売りを誘う一方、これまで市場に参加していなかった新規の買いを誘う側面があります。歴史を参考にするならば、87年10月ブラックマンデーによる下げについても、翌営業日は大幅高でした。8月5日の夜間取引は、相場下落を受けた強弱感の対立から「日経平均レバレッジ・インデックス」や「日経平均ダブル・インバース」の商いが膨らんだとみられます。
なお、第3位の三井住友(8316)ですが、8月2日に25年3月期第1四半期の決算を発表し、3つのメガバンクの中では純利益の伸びが最大になりました。普通であれば8月5日の取引では買い優位になりそうですが、上記の市場全体の波乱を受け、それまで株価が上昇傾向だったこともあり、この日はストップ安となりました。ただ、好決算に加え、日銀の金融引き締め自体も追い風と考えることもでき、夜間取引から反発狙いの買いが入ったとみられます。
■第3位:8月2日(金)夜間の売買代金:188億円
<内訳>
順位 |
コード |
銘柄名 |
売買代金 |
割合 |
市場・商品区分 |
1 |
1570 |
NEXT FUNDS日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信 |
¥3,004,894,044 |
16.0% |
ETF |
2 |
1357 |
NEXT FUNDS日経平均ダブル・インバースインデックス連動型上場投信 |
¥975,408,862 |
5.2% |
ETF |
3 |
8306 |
三菱UFJフィナンシャルグループ |
¥878,313,090 |
4.7% |
プライム |
<考察>
上述した、日経平均株価が過去最大の下げ幅となった8月5日(月)の前営業日に相当します。8月2日(金)は米国株式市場が雇用統計の下振れを受け、景気悪化懸念から大幅安となりました。週明けの株価波乱に対応すべく、「日経平均レバレッジ・インデックス」や「日経平均ダブル・インバース」の夜間取引が膨らんだとみられます。やはり上述した日米期の金融政策の方向感の違いが意識され、ボラティリティも拡大しつつありました。8月5日と異なり、商いが膨らんだ銀行株が三菱UFJとなったのは、同社の第1四半期決算発表が前日の8月1日であったため、その評価を巡る売買が相対的に入りやすかったと考えられます。
このように、PTSでは相場の急変に対し、機敏な対応を取ることが可能になります。